工程・技術ごとに、無料で学べる講座を用意していきます。各コースは「3級(入門)→2級(基礎)→1級(応用)」の3段階です。全部の講座を順に学ぶと、半導体の製造を、原理から現場の課題まで、ひと通り説明できる力がつくことを目指します。
公開は、記事の制作が整ったコースから順に進めます。時期は現在の予定の目安で、前後することがあります。各コースの名前をタップすると、内容が開きます。
公開予定の講座一覧
下の表で全体を確認し、気になるコースをタップすると詳しい内容が開きます。
| コース | 公開の目安 |
|---|---|
| 洗浄コース | 2026年冬から順次公開 |
| デバイス基礎コース | 2027年春ごろ |
| 成膜コース | 2027年春〜夏ごろ |
| 露光(リソグラフィ)コース | 2027年夏ごろ |
| エッチングコース | 2027年夏〜秋ごろ |
| イオン注入・熱処理コース | 2027年秋ごろ |
| 平坦化(CMP)・配線コース | 2027年秋〜冬ごろ |
| 検査・計測コース | 2027年冬ごろ |
| 後工程・パッケージコース | 2028年春ごろ |
| 材料・ガス・薬液コース | 2028年春〜夏ごろ |
| 歩留まり・品質管理コース | 2028年夏ごろ |
| クリーンルーム・装置・保全コース | 2028年秋ごろ |
洗浄コース2026年冬から順次公開
ウェハの表面から、粒子・有機物・金属・自然酸化膜を落とす工程を学びます。全17講予定。工程の中で何度も出てくる、歩留まりを左右する工程です。
こんな人におすすめ
未経験から半導体の仕事を目指す人、製造オペレーター、装置・薬液まわりの営業や技術職、資格学習の最初の一歩にしたい人。
学べること
- 洗浄が何度も必要な理由と、汚れ(粒子・有機物・金属・酸化膜)の種類
- RCA洗浄の考え方と、薬液・純水・乾燥の役割
- 洗浄の評価方法(粒子数・表面分析)と、よくある不良
- 枚葉洗浄・バッチ洗浄の違いと、微細化で変わる洗浄の課題
3つの級
- 3級 入門:洗浄の目的、汚れの種類、基本の洗い方を言葉で説明できる
- 2級 基礎:薬液の働き、装置の方式、管理項目を理解し、工程の不具合を整理できる
- 1級 応用:微細化・新材料での課題と、洗浄条件を考える視点まで深掘りする
デバイス基礎コース2027年春ごろ
半導体とは何か、トランジスタはなぜスイッチになるのか、といった土台を学びます。ほかの全コースの前提になります。
こんな人におすすめ
文系出身・異業種からの転職希望者、製造工程を学ぶ前に原理を押さえたい人。
学べること
- 半導体の性質、pn接合、MOSトランジスタの動作
- メモリとロジックのしくみの違い
- 微細化とムーアの法則、性能と消費電力の関係
- 回路が1枚のチップになるまでの全体像
3つの級
- 3級 入門:半導体とトランジスタのしくみを、図なしでも説明できる
- 2級 基礎:MOS構造・電気特性・微細化の効果を理解する
- 1級 応用:リーク・短チャネル効果・新構造(FinFETなど)の考え方まで扱う
成膜コース2027年春〜夏ごろ
ウェハの上に絶縁膜・金属膜・半導体膜を重ねる工程です。CVD、PVD(スパッタ)、ALD、エピタキシーの違いを学びます。
こんな人におすすめ
製造・プロセス技術職を目指す人、装置メーカーや材料メーカーで働く人。
学べること
- 薄膜の種類と役割(絶縁・配線・ゲートなど)
- CVD・PVD・ALDの原理と使い分け
- 膜厚・均一性・段差被覆性という品質の見方
- 高アスペクト比構造への成膜という最先端の課題
3つの級
- 3級 入門:成膜の目的と、主な方式の違いを説明できる
- 2級 基礎:反応のしくみと、膜質を決める条件を理解する
- 1級 応用:先端構造での成膜課題と、プロセス条件の考え方まで深掘りする
露光(リソグラフィ)コース2027年夏ごろ
回路のパターンをウェハに焼き付ける工程です。フォトレジスト、露光装置、マスク、EUVまでを扱います。
こんな人におすすめ
プロセス・装置技術職、光学や材料に興味のある理系の人、最先端の話題を深く知りたい人。
学べること
- フォトリソグラフィの基本工程(塗布・露光・現像)
- 解像度を決める要素(波長・開口数・プロセス係数)
- マスク、レジスト、重ね合わせ精度
- 液浸、マルチパターニング、EUVの位置づけ
3つの級
- 3級 入門:パターンができるまでの流れを説明できる
- 2級 基礎:解像度の式と、各工程の管理ポイントを理解する
- 1級 応用:EUVや微細化技術の課題と、限界の考え方まで扱う
エッチングコース2027年夏〜秋ごろ
不要な部分を削って回路の形を作る工程です。ウェットとドライ、プラズマのしくみを学びます。
こんな人におすすめ
製造・プロセス職を目指す人、プラズマや化学に強みのある人。
学べること
- ウェットとドライエッチングの違い
- プラズマのしくみと、異方性・選択比という指標
- エッチングの不良(ダメージ・残渣・形状不良)
- 高アスペクト比加工と、3Dメモリの加工
3つの級
- 3級 入門:削る工程の目的と方式の違いを説明できる
- 2級 基礎:プラズマ・選択比・形状制御を理解する
- 1級 応用:最先端の加工課題と、条件調整の考え方まで深掘りする
イオン注入・熱処理コース2027年秋ごろ
不純物を入れて電気の流れ方を決め、熱で整える工程です。ドーピング、アニール、拡散を学びます。
こんな人におすすめ
デバイス・プロセス技術職、物性に興味のある理系の人。
学べること
- ドーピングの目的と、n型・p型の作り分け
- イオン注入装置のしくみと、注入深さの制御
- アニールによる結晶回復と、拡散の抑え方
- 浅い接合や低温プロセスという最近の課題
3つの級
- 3級 入門:不純物を入れる理由と方法を説明できる
- 2級 基礎:注入・活性化・拡散の関係を理解する
- 1級 応用:微細化で求められる接合形成の考え方を扱う
平坦化(CMP)・配線コース2027年秋〜冬ごろ
表面を平らに磨くCMPと、チップ内の配線(銅配線・低誘電率膜)を学びます。
こんな人におすすめ
プロセス・装置・消耗材(スラリー、パッド)に関わる人。
学べること
- CMPの原理と、研磨条件がもたらす不良
- ダマシン法による銅配線の作り方
- 低誘電率膜と、配線遅延の考え方
- 多層配線と、電力供給の新しい考え方
3つの級
- 3級 入門:磨く目的と、配線ができるまでを説明できる
- 2級 基礎:CMPの条件と不良、銅配線の要点を理解する
- 1級 応用:配線抵抗・容量と、新材料・新構造の課題を扱う
検査・計測コース2027年冬ごろ
チップの形や欠陥を、測り、見つける工程です。膜厚、寸法、欠陥検査、電気テストを扱います。
こんな人におすすめ
品質・解析・評価職、装置メーカーのサービス技術者、データに強みのある人。
学べること
- 膜厚・寸法の測り方(光学・電子線)
- 欠陥検査の考え方と、分類・解析
- 歩留まりとの関係、統計的な工程管理
- 電気テストと、不良解析の進め方
3つの級
- 3級 入門:何を、どう測るかを説明できる
- 2級 基礎:計測原理と、管理図などの見方を理解する
- 1級 応用:先端の計測課題と、データから原因を探る考え方を扱う
後工程・パッケージコース2028年春ごろ
ウェハを切り出し、チップを組み立てる後工程です。ダイシング、ボンディング、先端パッケージを学びます。
こんな人におすすめ
後工程・実装職、先端パッケージに関心のある人、材料メーカーで働く人。
学べること
- ダイシング・ダイボンド・ワイヤボンドの流れ
- パッケージの種類と、放熱・信頼性
- チップレット・2.5D/3D実装という新しい流れ
- 組み立て後の検査と、品質保証
3つの級
- 3級 入門:後工程の流れと、主なパッケージを説明できる
- 2級 基礎:接合・封止・信頼性試験を理解する
- 1級 応用:先端パッケージの設計思想と課題を扱う
材料・ガス・薬液コース2028年春〜夏ごろ
工程を支える、シリコンウェハ、特殊ガス、薬液、フォトレジストなどの材料を学びます。
こんな人におすすめ
材料・化学メーカーの人、購買・調達、工程を材料の側から理解したい人。
学べること
- シリコンウェハの作り方と品質
- 特殊ガス・薬液の純度管理
- フォトレジストと、新しい材料の動向
- 材料供給と安全管理の考え方
3つの級
- 3級 入門:主な材料と役割を説明できる
- 2級 基礎:純度・不純物管理と、材料特性を理解する
- 1級 応用:新材料の採用判断と、供給の課題を扱う
歩留まり・品質管理コース2028年夏ごろ
製品を安定して作るための考え方です。歩留まり、統計的品質管理、不良解析を学びます。
こんな人におすすめ
製造管理・品質保証・生産技術の人、データ分析で半導体に関わりたい人。
学べること
- 歩留まりの計算と、欠陥密度のモデル
- SPCと管理図、工程能力
- 不良解析の手順と、再発防止
- 自動化・AIの活用事例
3つの級
- 3級 入門:歩留まりの意味と、基本の計算ができる
- 2級 基礎:管理図・工程能力を使って工程を見られる
- 1級 応用:複数工程にまたがる原因の探し方まで扱う
クリーンルーム・装置・保全コース2028年秋ごろ
工場そのものを支える、クリーンルーム、真空、ユーティリティ、装置保全を学びます。
こんな人におすすめ
設備・保全・ファシリティ職、装置メーカーのサービス技術者。
学べること
- クリーンルームのクラスと、空調・ろ過のしくみ
- 真空技術と、ポンプ・配管の基礎
- 超純水・ガス・排気などのユーティリティ
- 予防保全と、装置トラブルの考え方
3つの級
- 3級 入門:工場の設備と、清浄度の考え方を説明できる
- 2級 基礎:真空・ユーティリティの基本と保全の流れを理解する
- 1級 応用:トラブルの原因を切り分ける視点まで扱う
講座の進め方
- まず「デバイス基礎」か「洗浄」から始めると、ほかの工程が理解しやすくなります。
- 各講は、短い記事と確認クイズ、用語のおさらいでできています。
- 内容は、公開されている論文・学会誌・公的資料などの出典を確認して作ります。
資格(半導体技術者検定など)の試験範囲との対応は、コースの公開時に順次整理してお知らせします。